2011/07/09

池上彰と上杉隆(2)


そこから、私たち参加者のディスカッション。
幾つかある時事問題の中から「エネルギー問題(原発は是か否か)」「復興の財源について(増税はやむを得ないか)」の二つ。

原発について、脱原発した方が良いと考える参加者は会場の約6割、しない方が良いと考える参加者が約4割。
後は、非脱原発派と脱原発派が意見を交互に言い合うという内容でした。
一人、二人、面白いなと感じる意見をおっしゃる方はいましたが、基本的には池上氏が勝手に話をまとめ誘導するという形であったため、池上氏の妙な悪意を感じました。
この議題について池上氏は「脱原発について賛成・反対で分ける議論が多いが、長期的な意見は皆同じである」とオチをつけていましたが、議論の戻し方などを見ていると、どうにも彼は推進側の人間なのかなと感じました。ただ、「大事なことはこれからの生き方の問題。反対側の意見も聞くこと」ということについては、本当にその通りだと思います。

ちなみに私は脱原発すべき、それも今すぐに。だって電気足りてるじゃないですか。足りなかったらさっさと点検中の火力を動かせばいいでしょ。温暖化が本当に悪いのかも分からないのに、放射性物質を垂れ流すほうが全てにおいて悪影響だと考えています。

続いて、復興財源で増税はやむを得ないか、こちらは半数ずつで分かれていたようです。
進行の仕方は先ほどの議題と同じで、発言者はどうやら学生が多かったようで、頭だけで考えていて現実が見えていない意見が多いと感じました。だからと言って、私も大して変わりませんが。

私の意見は、増税すべき。その際、消費税を一律に上げるのではなく、項目をいくつにもわけ税率を変える。そして法人税は下げる。被災地にはバンバン税金を投入して復興する。でなければ地元の社会もなにもかも始めることすら出来ない。ただし、原発による被害は別。と考えています。

こうして、議論と呼ぶにはほど遠いディスカッションごっこを終え、10分遅れてきた遅刻ジャーナリストの上杉氏登場。
彼は一貫して同じ主張を続けている方なので、私には新鮮さは無かったわけですが、近くで話を聞き再認識することができました。
が、しかし、この日会場にいたどれほどの人が彼の伝えたいことを消化できているのか、ふと疑問に思いました。
特に学生の皆さん。
上杉さんのエンターテイメント性に憧れがあるのだろうと思いますが、話の意味が分かっていなそうな方が多かったように思います。
彼が何に憤慨し、現状を達観するようになったのか。
情報だけならいくらでも入手することは出来ますが、そこに付随する人の気持ちが大事なのではないかと思います。
それは今回の震災のことでも、なんでも変わらないと思います。
政治だろうが、なんだろうが、人間が人間らしく生きていくためにあるものだと言うことを忘れてはいけないのではないでしょうか。


<池上氏、上杉氏による市民とメディアのあり方のまとめ>

上杉氏:情報をクロスチェックし、多様性で集め、合理的に見る癖をつける。そこから活発な議論をする。教育された正しさに捕われないこと。
池上氏:それぞれの議員にも得意、不得意がある。政策というものは地元民に形作られるものである。政治家に積極的に陳情し、政治家の政策を作ってあげるということが必要。


どうやら、上杉隆が「黒い池上彰」なのではなく、池上彰が「黒い上杉隆」なのでは...と感じる今日この頃。

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